大判例

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仙台高等裁判所 昭和27年(う)617号 判決

被告人は満十三才に満たない少年を利用して原判示第二の(1)については判示工藤次郎方より瓶に入つた煙草光五十箇を盜らせた。同(2)については判示谷田猷次郎方より売つて金になるような物を盜つて来いと言いつけ盜るのを見ていてジヤンバー一枚を盜らせた。同(3)については判示のところにおいて判示の角巻を持つてこいと言付けて盜らせた。同(4)については判示足立呉服店より格子縞夜具地三反位を盜らせた。同(5)については武田呉服店より何か品物を盜つて来いと言付けて綿絣一反を盜らせた各事実を確認しうるのであつて、被告人は刑事責任なき少年を利用して自己の罪を遂行したものと認むべきであるから、右は窃盜正犯をもつて、論ずべきこと言を俟たない。所論は該少年に特定せざる物を窃取せしめた案件だから、窃盜の正犯も教唆も成立しないというのであるから、前記(2)(5)以外は孰れも特定物件を窃取せしめたことが窺われるが、(2)(5)は孰れも場所を指定し売つて金になるような物を盜つて来いと命じただけであるが、斯かる場合にも窃盗の間接正犯が成立するものと解すべきである。

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